フランスのMIRECOURTミルクールを歩いてみました②

フレンチバイオリンのオーナーなら、一度は訪れてみたいミルクール

製作家のヒストリーとともに街中をご案内いたします

かなりマニアックな内容ですが是非お付き合いください

 

【COUESNON and Cie】
ケノン
1885年パリのGAND&BERNARDELと共に働いたMaurice MERMILLOTの指示のもと弦楽器の製造をスタート
1887年Amédé COUESNONケノンが管楽器メーカーのGAUTROT社の取締役に就任します
GAUTROTAiné&Cieは1845年に総合楽器メーカーとして創業した企業でパリ・シャトーティリー・マント(ビュッフェ・セルマーの製作地)ガレンヌ・ミルクールに楽器工場があり最大で1000人の工員が働いていました。トランペットのCOUESNONはグループ企業の制作によるものです

1901年THIBOUVILLE LAMYに在籍していたGeorges CHERPITELがCOUESNONに加わり弦楽器工房長となる
1913年COUESNONはLéonBERNARDELを引き継ぎ、社名”COUESNON&Léon BERNARDEL Réunis”となる
1923年までL. BERNARDELが芸術監督・制作を監督をつとめる
1927年Eugène Vincent GÉNODはMarc Laberteを離れてCOUESNONに入社
1931年Amedee COUESNONの息子、Jean COUESNONが事業承継
1933年Jean COUESNONはLéonBERNARDELの名前を買い商標として使用

1935年以降ミルクール式のワークショップヴァイオリンを開発
楽器のほかに、弓、ケース、そしてアクセサリー、マンドリンとギターも製作
Gaston BERNEZがMirecourtワークショップのディレクターに任命
1948年当時、COUESNONは30人の在宅勤務の職人で構成されました

ミルクールの晩年まで残ったメーカでしたが1956年に製作活動を終えます

COUSNONブランド以外に 以下のブランドを製作しました
*Bernardel Léon *Cherpitel *Goffriller * Meurot * Parisot  *Pressenda *Richemont *Stradivarius *Vuillaume



*Couesnonの工房はMagnieの向かいにあります

【Fournier MAGNIE】
フルニエ・マニエ
1900-1919

【Jean Joseph Honoré DERAZEY】
ジャン・ジョセフ・オノーレ・デラゼイ
1794Vosgue-1883Mirecourt

彼はミルクール生まれでミルクールで製作を学ぶ
その後パリに移住しいくつかの工房で働く
1939年までJean-Baptiste VUILLAUMEヴィヨームの工房で働く
1840年頃ミルクールに戻り自分の楽器を製作します

年間5-600本の多作家であり
その一部はJ.B.Vuillaumeによって販売されていました

彼の作品のラベルは
H.DERAZEY
A Mirecourt
Medaille de premiere classe
Exposition Universelle 1855
と記され、H.DERASEYの焼印を裏板内部に捺しています

H.DERASEYブランドはのちのミルクールの工房が商標権を買取り使用しているため、区別が必要です


【T.A.BARBE】

1822-1892

Luthier(弦楽器製作家)

【A.J.HUSSON】

1865-1939

Luthier(弦楽器製作家)

【F.X. BAZIN】

1824-1865

Archelier(弓作家)

【Roger-Francois LOTTE】

Archelier(弓作家)

Francois-Lotteの息子。ロジャーフランソワロッテは1935年に彼の見習いをMirecourtで始めました
1940年父親の共同制作者となり、父は1960年引退まで彼と一緒に働きました
1960年にロジャー・フランソワ・ロッテが父の工房を引き継ぎます

【Pierre MALINE】

1883-1939

Archelier(弓作家)

【Augstin CHAPPUY】

1730-1784

Luthier(弦楽器製作家)

【E.F.OUCHARD】

1872-1951

Archerier(弓作家)

【Jules Couturieux】

1839-1903

【ミルクールバイオリン博物館】


展示物は撮影禁止なので館内のヴァイオリンのモニュメントだけどうぞ!

そして

街を歩きまわって後で気づいたのですが、バイオリン博物館のまえにわかりやすい地図がありました

なるほど、これがあればもっと効率よく回れましたね

どなたかミルクールに行かれる方がいらっしゃいましたら是非参考にしてくださいね!






どうでしたか?

あとでわかったことですがこの周辺はシャンパーニュ地方としてとても有名

シャンパンのドンペリはこの地域のブドウを収穫して作っているそうですよ!

今度はワイン巡りもかねて来てみたいと思います

(松永)